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Q1.私は、今年3月、自己が所有する宅地に賃貸アパート1棟(4階建、16世帯)を建築し、4月より賃貸ししています。建築費は1億円。全額借入金で賄っています。家賃収入に対する税金はどうなるのですか。

A.個人が土地や建物などの不動産、地上権や永小作権などの不動産の上に存する権利、船舶又は航空機の貸付けなどによって生ずる所得を不動産所得といいます。

<1>不動産所得の計算は、次の通りです。

総収入金額-必要経費-青色申告特別控除(青色申告者のみ)=不動産所得の金額

所得のあった翌年2月16日から3月15日までに確定申告し、納税する必要があります。

総収入金額は、具体的には、地代、家賃、権利金、礼金、返還不要の敷金や保証金、更新料、名義書替料などが対象となります。(敷金や保証金でも、契約時に一部又は全部を返還しないように定めているときは、その返還不要の金額は、その契約の年の収入となります)

必要経費には、固定資産税、保険料、建物等の減価償却費、借入金の利子、修繕費などがあります。

また、事業的な規模(アパートなどは10室以上、一戸建てのものは5棟以上の貸付など)で不動産の貸付を行っている場合において、配偶者とか生計を一にしている親族がその貸付業務に専従しているときは、白色申告者にあっては、事業専従者控除額(配偶者の場合86万円、他の親族の場合50万円)、青色申告者にあっては、青色事業専従者給与(所轄税務署に届出が必要)が、それぞれ必要経費として認められます。

また、青色申告者には、青色申告特別控除(正規の簿記の原則に従って、帳簿書類に基づいて作成されて貸借対照表、損益計算書等の明細書を添付した場合は55万円、その他の場合は10万円)が認められています。

なお、住民税は、所得税の場合に準拠して所得計算が行われます。

<2>定期借地権の設定で受ける保証金の経済的利益

定期借地権の設定で受け取る保証金は、借地期間が満了して土地の返還を受けるときには、返還するものですから、保証金を受け取ったことによる課税関係は生じませんが、無利子の保証金を預かることによって地主が利息相当分を得することになります。そこで、地主に対して、その得した分が、毎年どのように所得税の課税対象になるかという問題が生じてきます。

その保証金の経済的利益(利息相当分)に係る所得税の課税関係は、その運用方法の違い等により、次のようになっています。

運用方法

課税関係

1.その保証金を預貯金、公社債などの金融資産として運用している場合

課税なし

2.その保証金を不動産所得とか事業所得などの資金として運用している場合

課税なし(収入と経費に同額計上のため)

3.その他の場合(自宅の新築とか、生活費に充てる場合など)

保証金に適正な利率を乗じた利息相当額を不動産所得の収入金額として計上する

(注) 適正な利率は、各年ごとの10年長期国債の平均利率によることとされています。

<3>事業税

(1) 事業税は、都道府県に事務所又は事業所を設けて事業を行う法人又は個人に課税されます。個人の事業税は、第一種事業、第二種事業、第三種事業として限定列挙されている事業について課税の対象とされます。不動産関係では、第一種事業に不動産貸付業、駐車場業、不動産売買業などが列挙業種とされています。不動産貸付業と駐車場業については、課税対象とされる基準が設けられており、次のような貸付けが課税対象となります。

不動産貸付業

区分

建物の貸付

土地の貸付

住宅用

一戸建

10棟以上

契約件数が10以上又は貸付総面積が2,000㎡以上

一戸建以外

10室以上

住宅用以外

一戸建

5棟以上

契約件数が10以上

一戸建以外

10室以上

上記のものをあわせて貸し付けている場合には、貸付総合計件数が10以上

駐車場業

(イ) 建築物である駐車場又は機械設備を設けた駐車場の場合 (駐車可能台数に関係なく課税の対象となります)

(ロ) (イ)以外で、駐車可能台数が10台以上である場合

(2) 個人の事業税は前年の1月1日から12月31日までの総収入金額から必要経費を差し引いて計算します。具体的な計算方法は、原則として、所得税の事業所得・不動産所得と同じです。ただし、所得税の青色申告特別控除は、事業税では適用されません。

個人事業税の計算は、次の通りです。

(事業所得・不動産所得の金額+青色申告特別控除-損失の繰越控除等の金額-事業主控除(年間290万円)×税率(標準5%))=税額

(3)申告と納付

毎年3月15日までに前年中の事業の所得などを都道府県税事務所に申告することになっていますが、所得税や住民税の申告をした人は、事業税の申告は必要ありません。納付は通常、8月・11月の年2回で、納付通知書によって納付します。