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Q12.今年父親が亡くなりましたが、相続財産の中に父親が2年前に1,000万円で購入した仏壇があります。この仏壇も財産として評価し相続税の対象となるのでしょうか?

A.相続税は、社会政策的見地又は国民感情等の理由から、一定の財産を非課税としています。非課税財産は、次のものです。

(1)墓所、霊びょう及び祭具並びにこれらに準ずるもの

墓所、霊びょうには、墓地、墓石、おたまやのようなものの他、これらのものの尊厳の維持に必要な土地その他の物件をも含みます。また、これらに準ずるものとは、庭内神し、神棚、神体、神具、仏壇、位牌、仏像、仏具及び古墳等で日常礼拝の用に供しているもの。

ただし、これらのものであっても、商品、骨とう品又は投資の対象として所有しているものは除かれます。

(2)公益事業を行う者が取得した公益事業用財産

宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う者が、相続又は遺贈によって取得した財産で、その公益を目的とする事業の用に供することが確実なもの。

宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業とは、専ら社会福祉事業(社会福祉事業法2)、更生保護事業(更生緊急保護法2)、学校教育法第1条に規定する学校(小学校、中学校、高等学校、大学、高等専門学校、盲学校、ろう学校、養護学校及び幼稚園をいいます。)を設置し、運営する事業その他の宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業で、その事業活動によって文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に寄与することが著しいと認められる事業をいいます。

ただし、公益を目的とする事業を行う者であっても、(イ)その者の親族等、特定の人に、特別の利益を与える場合、(ロ)その相続又は遺贈によって取得した日から2年を経過した日において、公益事業の用に供していない場合には課税となります。

(3)個人立幼稚園等の教育用財産

個人立の盲学校、ろう学校、養護学校及び幼稚園(個人立幼稚園等という)を設置、運営する事業を承継した者で、一定の要件に該当するものについては、当分の間その事業の用に供される財産。

(4)心神障害者共済制度に基づく給付金を受ける権利

精神や身体に障害のある者又はその障害のある者を扶養する者が、条例の規定により地方公共団体が精神又は身体の障害のある者に関して実施する共済制度(地方公共団体の条例において精神又は身体に障害のある者を扶養する者を加入者とし、その加入者が地方公共団体に掛金を納入し、その地方公共団体が心身障害者の扶養のための給付金を定期に支給することを定めている制度)で所定の要件を備えているものに基づいて支給される給付金を受ける権利。

(5)相続人の取得した生命保険金等でその合計額のうち一定の金額

被相続人の死亡により相続人が受け取った生命保険金等のうち被相続人が負担した保険料に対応する部分は、その相続により取得したものとみなされるが、この相続人の取得した生命保険金等のうち、一定の金額までについて相続税が非課税とされています。これは、相続人の生活安定を図る見地から設けられたものである。ですから、相続人以外の者が遺贈により取得したものとみなされる生命保険金等については適用されません。

500万円×法定相続人の数(注)=非課税限度額

(注) 遺産に係る基礎控除額を計算する場合の「法定相続人の数」と同じで、相続放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合の人数であり、養子の数の制限(実子ある場合1人、ない場合2人)を受けるものである。

例えば、法定相続人が3人であれば、1,500万円までは課税されません。この場合、1,500万円は相続人全体に認められたことですから、相続人のうち貰えない人があっても1,500万円までの金額が非課税なのです。相続人の一人が1,500万円全てをもらったとしても非課税なわけです。

(6)相続人が取得した退職手当金等のうち一定の金額

被相続人の死亡を原因として相続人その他の者が被相続人に支給されるべきであった退職手当金等の支給を受けた場合には、その受給者は、相続又は遺贈によりこれを取得したものとみなされて相続税が課税されます。しかし、その退職手当金等を相続人が相続により取得したものとみなされる場合には、生命保険金等の場合と同様に、相続人の生活安定の見地から特別の配慮がされています。すなわち、相続人の取得した退職手当金等のうち、次の金額が非課税とされています。

500万円×法定相続人の数(注)=非課税限度額

(7)相続又は遺贈により財産を取得した者が、その相続税の申告書の提出期限までに、その相続又は遺贈により取得した財産を、国若しくは地方公共団体又は民法第34条の規定により設立された法人その他公益を目的とする事業を営む法人のうち、教育若しくは科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与するもの(特定の公益法人)に対して贈与をした場合には、その贈与した財産には相続税が課されません。ただし、寄付を受けた公益法人が寄付をした人やその親族で組織されていたり、その資産を親族に安く貸しているなど、その贈与をしたことによって、その贈与者又はその親族その他これらの者と特別な関係がある者の相続税の負担が不当に減少する結果となると認められる場合は相続税がかかることになります。

注1.この特例は、既に設立されている特定の公益法人に対する贈与について適用があるのであり、これらの法人を設立するための財産贈与には適用しない。

注2.この特例は、その寄付を受けた者が特定の公益法人であるときには、その法人が寄付を受けてから2年を経過した日までに、特定の公益法人に該当しなくなったとき、又は寄付を受けた財産をその2年経過した日においてなお公益を目的とする事業の用に供していないときには適用しない。

ところで、ご質問の仏壇は、上記(1)に該当しますので、非課税財産となりますので、相続財産としなくて良いことになります。